2010年3月31日水曜日

慣性と摂取

随分とスペインの空気に馴染んできたものの、まだ覚束ない。

どこから馴染んでくるのか。
個人的には胃袋からかな。


胃袋ひとつと胃袋ふたつでは慣れ方も随分違う。
今回はそれに加えて、ちっちゃな胃袋ももうひとつある。

僕の胃袋だけであれば、お粗末なもので、アルコールが随分と仲介役をしてくれるため、慣れが早い。
連れ合いも食べるのが大好きだから、割とノリはいい。
しかし、僕と違って彼女の舌はかなり敏感で、うるさいと言えばかなりうるさい。
この10日で彼女のバルの好き嫌いは随分はっきりしてきた感じ。

その意味では。
ちっちゃな胃袋ちゃんが一番うるさかった。
水も飲まないし、パテ系のお食事も日数が経つと振り向きもしなくなる。
保存料は日本よりも随分と少ないのかも知れない。
やっと、この頃安定してきた感じ。

今朝までいらっしゃっていたA先生ご一家も、食を中心に旅行されていたように見受けた。
さすがに賢明だと思う。


大袈裟だが、「その国の構え」が食にはよく見えるから。


ところでスペインの構えは…
…まだ、分かったつもりにもほど遠い。

2010年3月29日月曜日

舞踏と闘牛

土曜は日本からいち早く訪西してきた大学の同僚である A先生一家と Café Chinitas というタブラオ(フラメンコなどのショーを見せるレストラン)に行った。
もちろん商業的な香りのプンプンするステージであるが、やはり本場は本場、魅せてくれる。


連れ合いも久しぶりに好きなフラメンコを見られて興奮していた。
落ち着いたら教室にも通いだすことだろう。

Café Chinitas に向かう プラサ・デ・サント・ドミンゴ周辺は、3年前に来た時は大工事中で気持ち悪かったが、ここも今は遠くまで見渡せるような広場になっている。



夜中の1時まで堪能した。

次の日曜は疲れて昼までゆっくり寝た。
昨日書いたようにサマータイムに変わったため、1時間損をしたような気分になりながら。

スーパーに買い物に行くと、マヨール通りにデモの集団。
「闘牛反対」のデモだった。


昔から文化としての闘牛擁護者と、動物愛護の反対派が鬩ぎあっている。
もちろん近代に入ってからでしょうがね。
これは永久に争うべきであると思う。
どちらかが勝ってはならないし、どちらかを勝たせるようなスペイン社会にするべきではない。

闘牛にはスペインの美意識の根幹があると思う。
歴代のアーティスト達は敏感にそれを感じ取ってきた。
絵や音楽や文学や。

叱られる事を承知で言うなら、
闘牛反対のデモに出ながら、闘牛場に行けばいいと思う。
闘牛を知らない若者達は。

どこぞやのクジラやイルカの問題もひっかかる。
文化を知らない、尊敬しない、あるいはそれを見ないようにして踏みにじろうとする人間達の顔は、大体同じ匂いがする。

もちろん愛犬を持つぼくは、四足獣に対する愛は人一倍強い事を知ってもらった上の話しで。

時間と空間

今日、サマータイムになった。
夜中の2時が3時に。
1時間先取りするために昨日まで4時だったはずの今がもう5時。
という事は、今の季節で8時過ぎまでは明るいはず。
これが夏になると10時くらいまで明るいことになる。
朝は比較的遅くまで暗い。

さて、今日は日曜日。
先程、こゆきの散歩に行ってきた。
今はとりあえず、王宮周辺を歩く事にしている。
どうぞご覧下さい。



ついでに日本でこゆきの大好きな井の頭散歩もどうぞ。
数週間前なのに、もう懐かしいな。

2010年3月28日日曜日

外出と一人

来西までに連れ合いに教えたスペイン語は、数字、曜日、月、簡単な挨拶だ。
連れ合いはフラメンコを3年強やっていたので、あとはそれに関する単語もいくらか知っている。
しかし、まぁ、こちらで言えば、3歳児にも満たないのかな?(笑)

ひとつひとつが本当に大変な経験だ。

着いた当初は、僕の腕に密着して歩くという、とても日本の彼女では考えられないしおらしさを感じた(笑)
が、この数日、その距離も数センチずつ開いていっているように感じる。

昨日は、大分時差ぼけの取れた連れ合いが5時頃(日本時間 1:00 a.m.)に、散歩に出よう、こゆきも連れて行こう、というのでこゆきをバックに入れてセントロ(マドリードの中心)に出た。


うちのピソ(マンション)は割と陽当たりが良いので誤って薄着で出た僕が、途中寒くなって、彼女が本家 ZARA で物色している間に着替えに帰った。
こゆきも微かに震えていたので彼女も連れて。

20分ほどして、ZARA に向かおうとする僕の携帯に電話があり、買い物が終わったから食器を見に El Corte Inglés(コルテ・イングレス:スペインの大手デパート)に行くのだが、方向はこっちでいいんだっけ?、と。
説明して、コルテの食器売り場で待ち合わせ。

試着もして、レジも訊いて、ちゃんと買って、ここまで来た、と。
スペイン語と英語まじりで。



言葉は、機能体だ。
機能態、といってもいいかもしれない。
使って始めて、その意味に血が流れる。
大いに間違えるところは間違えて、それでも使わなければならない。
失敗しながら、それでも生きねばならない我らと同じ(笑)

言葉の誕生、という問題設定はやはり間違っているな。
僕らがいる限り、最初から言葉はある。
…最初って??(笑)


帰りがけ、宵待ちのプラサ・マヨールは美しかった。

2010年3月26日金曜日

空気と携帯

うちの窓から見える空。 スペインの空は抜けるように青い。


暫く水を飲むのをいやがっていたこゆきが普通に飲むようになった。

もちろん水の味が違うのだ。
僕の時差ぼけはもう完全に消えた。

連れ合いはまだ少し眠気と不眠に悩まされてる。


生活がスペインペースになり始めた。

暫くこちらでの我が家族の生活振りを載せたいと思います。
mixi は容量があるので。タダの場合(笑)
興味がある人は覗いて下さい。
ちなみにうちの連れ合いも、そのうちこの Blogger でひとり言を始めます。

覗いて下さい。喜びます。


今日した事。

銀行に口座を開いて、第一回目の家賃を振り込んだ。

携帯を購入。連れ合いともに。

皆さんにはそれぞれお伝えします。


こゆきの散歩。

昼食にパスタを作る。



左にある乾パンみたいなものは南部でよく食べるロスキーヤス

そしてこれから論文の査読。

さてさて、次はどの辺りを探検しようか、こゆき。