2010年4月30日金曜日

主観と時間

人間が作った抽象概念で、最高傑作は「時間」だと思う。
特に現代的な「時間」に関して言えば、西欧の作。
ないのに、ある、という。
僕らの業界(?笑)でも、時制、という概念あるが、じつはモーダルな考えに乗っ取れば別のまとめ方・考え方も沢山できる。


記憶の蓄積がせいぜい僕らの実感できるジカン的実態だから、100年、はもはや少し実感から離れているし、百万年、とか言われると縮尺なしには気絶するしかない。

記憶の蓄積としてのジカンは全く個人的なものだ。
単純な話、強烈な記憶が集中していると、密度が高くなり、長いジカンに感じる。
同じ日常が羅列されているときは短く感じるものだ。
子供の頃は毎日が刺激の連続だったのかな?
小学生の夏休みは、一生続く気がしたものな(笑)
…それも人によるか…そう、これで正しいわけだ。


久しぶりに長いひと月を過ごした。
まだまだ解決されていない問題も残っているので次のひと月も長そう。

それでも季節は同じリズムで巡ってくるようで。


この数日マドリードは、29℃くらいが続く。
かろうじて30℃にはならない。

昨日初めてこゆきがこちらでトリミングに行った。
この前の爪切りがドキドキだったので、さらにドキドキ。
が、今度はトリミングのプロフェッショナルが来てくれたようで。
無事きれいになって戻ってきた。
しかも、スペイン人的な香水の匂いをプンプンさせて(笑)
頑張ったこゆきへの褒美、という口実で連れ合いが鶏を食べに行こう、と珍しく、肉、の提案。
大好きな CASA MINGO へ。


こゆきにとってもこの1年はゆっくり過ぎるんだろうなぁ。
ま、犬にジカンみたいな低級な概念は必要ないね(笑)

2010年4月26日月曜日

旅行と日常

先週の金曜日はセビーヤの春(花)祭り (Feria de Abril) に行ってきた。
こゆきには留守番をしてもらったので、日帰りだ。


スペイン国鉄、マドリ−ドの南駅、アトーチャ駅(Puerta de Atocha)からスペイン高速鉄道 AVE(アベ)に乗って2時間半。


その前に軽い食事をとって。
連れ合いはスペインに来てコーヒーを飲む。
日本では飲まないもの。
浸しているのは、ポラ (porra)。チュロ (churro) をもっと太く柔らかくしたもの。


セビーヤの祭りについては連れ合いのブログと下の映像で確認を。


もともと人が集まる場所と時間は避けて通る方なので、僕も未体験だったが、雰囲気が分かってよかった。


ビデオ係。
帰って学生に見せることも少し考えながら。


「つい言ったー (Twitter)」で親友にハネムーンみたいだな、と言われて、頭をかきながら下を向きたい気分だったが。
身勝手な自分の少しでもの罪滅ぼしになればいい。

旅行で旅行。
夢で見る夢。

2010年4月22日木曜日

下降と休息

昨日はビサから滞在許可に切り替える申請に近くの警察署に行ったのだが、ちょっとトラブルがあって。
う〜ん。疲れた。
しかし、これは元より覚悟の上。
…のはずだが、やっぱりねぇ〜(笑)
アラフォーは体力が問題だねぇ〜(笑)

いい事と、悪い事のギャップが大きく、また海外に居る事でそれが増幅されるから。
フェンダーのいいアンプより響きますよ(笑)
フジキューのフジヤマよりも落ちますよ(笑)スリリングなところはサイコー。
この詳細はまた後日。

今日は、小ネタ三種。

こゆきの彼、いや、スペインの愛人、ビヨンド。


取り持ちジジイの僕が餌で釣って。
今日歳を聞いたら4歳だって…年下じゃないか…こゆき…

時々無性に食べたくなる、イカフライのボカディージョ。


一個、2,3€ = 270円くらい。
もう、マックはくえんよなぁ。
ちなみにスペインマックはドリンクにもちろんビールがありますが、テイクアウトは出来ません…あしからず。

荷物がまた届きました。
なんだろう、家族から差し入れか!……


……ぁ”あ”〜、出版社からの初校(笑)
…世界は小さくて残酷……

おあとがよろし……くない…

2010年4月21日水曜日

荷物と公園

昨日は朝一番から空港近くの航空便の荷を扱っているターミナルまで荷物を取りに行った。
去年末、今年初め当たりから、日本から送る荷物がよくここの税関でひっかかってしまうらしい。
10年前は一度もなかったが。
連れ合いのコンタクト洗浄液を送って貰っていたので、もしかしたら怪しまれて没収されるかな、と思って行ったら。
受付で、何が入ってるの?、と聞かれ、母親が送ってくれた日用品だ、と応えると、お母さんからか、+ 微笑み、で何の事はない、手数料だけ払わされて、受け取ってきた。
なんなんだ?(笑)
開けられた様子もない。
X線で怪しく映ったものはとりあえず止めるのか?


朝から気合いを入れたが、まぁ、かわされた気分でうちに帰ってこゆきの散歩。


連れ合いが少々寝不足で調子が上がってなかったので、シエスタ(昼寝)後、マドリードの大公園、レティーロまで。
こゆきも一緒。

連れ合い曰く、マドリ−ドの井の頭。
池にボートも浮かんでいるし。


随分とリラックスした様子。


帰りはアルカラ通りを家まで2キロくらい歩いた。
アルカラ門を通り、


シベーレス広場を通り、


グラン・ビアからアレナル通り、そして。
うちを通り過ぎて、バル・イーリスへ(笑)
歩いてきたカロリーの3倍は飲んだな(笑)

2010年4月19日月曜日

好感と嫌悪

いい、悪い、は始めからある。


昔、日本の指導教官に、30くらいになったら物事の「好き嫌い」をはっきりさせるべきだ、という風なことを言われて。
生意気な二十歳そこそこは、好き嫌い、は「生活を生きやすくするための単なる概念的バイアスだ」といきがってた(笑)
つまり、好きなんだから、という絶対的エゴで、それを嗜好する説明を省き、嫌いなんだから、というこれまた絶対的なエゴで、それを拒否する説明を省く。
僕にはあまり好き嫌いがない。
生理的に…、という言説とは、少しちがう。
もし、これ(生理的に…)が入るとするなら、それはただ、皆の前で「『好き嫌い』が言える」、というだけの話だ。

いや、説明する体力の話は別にしてね(笑)
体力がないから、好き嫌いがはっきりしてくる、というのはあるかもね(笑)

もしくは、日本的な、年功序列的な意識で他人に、好き嫌いを分かれ、という。
これには今でも反抗したいね(笑)

そして、「いい、悪い」は「始めから」あるのである。
これがはっきり見える様になりなさいよ、30くらいになったら、という話であったのか、あの教授の話は。


言葉が不自由だと、あるいは異質の世界に居ると、この「いい、悪い」の感覚が冴えてくるのは何故だろう?
「いい、悪い」は言語外にある、ということなのか?
前から漠然とは引っ掛かっていたが。
ちょっと、いいテーマを新たに確認した感じ。
仕事とは別ですけどね。

2010年4月18日日曜日

雨空と散歩

天気が変わりやすい。
1時間毎に晴れたり雨が降ったり、という感じ。

太陽の下散歩に出て、雨に降られて寄り道、には絶好(笑)
…はい、言い訳(笑)


うすら寒いがテラス席は出ているので。
ちょこっと休憩。
で、カーニャ(生ビール)は体が冷えそうだったから、ワインにしようと。
でも軽いのが飲みたくて。
というときに絶好なのが、Tinto de verano(ティント・デ・ベラノ)。
ま、夏(verano)の飲み物、なので冷えると言えば冷えるのだが(笑)
…気持ちの問題(笑)

スペイン特有の、ちょっとだけ甘い炭酸水カセラ(casera)で赤ワインを割る。
説明のために、その後、行きつけのスーパーでセットを揃えました。
…と、これも言い訳(笑)


右のワインは1本 0.58€。
70円くらい。
笑いが止まりまへんわ。
生(き)でも充分飲めまっせ。

今日は短いけどこのくらいにしといたるわ。
ほな。

2010年4月17日土曜日

誕生と夜長

今日(4/16)はこゆきの6回目の誕生日。
おめでとさん。


でも僕は朝から、普段行くマドリード・コンプルテンセ大学とは違う、近郊列車(cercanías)で郊外のマドリード自治大学のセミナーに出席。
11:00〜13:00 までバルセロナから来ている教授のセミナーに出席して。
新しい発見があった。
これがあるから、どんなものにも出たくなる。


終わって、場所を移動して、コンプルテンセに。
プラトス・コンビナードス(盛り合わせ定食??)を学食で食べて。
500円弱。


15:00〜16:30までマスターの授業に出る。
接続詞と程度を示す副詞の話。
これもかなり面白い。
扱う例文がな〜、いいんだよな〜。

帰って、誕生会(笑)
ギューニクの固まりを焼き焼き。
こゆきは何の事やら分からないけどドキドキ。
パクパクどころか、ガツガツ(笑)


ギューニクを食べてパワーが出たのか、珍しく夜の散歩に出たがる。


夜といってもね…
上が21:00前です。
明るいでしょ(笑)

帰り道。
こゆきももう覚えた。
近所の行きつけバル、イーリス。
入り口で止まる(笑)……
それを見て、ニカ(マスターのあだ名)がこっそり生ハムを切って近寄ってくる。
それがでかすぎて、こゆきは食べたいけどどうしていいのか分からない(笑)
連れ合いと、じゃ、ちょっと、の金曜。
街は夜中まで起きてる感じ。

いい誕生日だったな、こゆき。

2010年4月16日金曜日

郊外と雨空

昨日はスペインの IKEA に行った。
日本でも行ったことがないくせに(笑)
地下鉄 Línea 1 で Las Suertes(ラス・スエルテス)駅まで。


郊外の大型ショッピングセンターの中。
スペインの郊外は、スペインらしくないね〜、と連れ合い。


さて、手始めに…
…ショッピングの前に、腹ごしらえ(笑)
メヌー・デル・ディア(日替わり定食)で。


前菜。
手前に見えるは、ガスパチョ。
向こうに見えるは、スペイン版チャーハン、五目ではなく、三目(tres delicias)。
三、は大事です。


主菜。
鳥の胸肉の鉄板焼きと、サーモンの焼いたやつ。
スペインは素材で勝負(笑)

買い物は3時間もかけて、フラフラ…
連れ合いは安い買い物が出来て満足(笑)


帰りは雨に降られて、ビッショリ。
そして、今日も雨…
…数日、雨。
こゆきも雨は嫌い。


と思っていたら、夕方突然に晴れたり。
晴れ、が、スペインの顔。

2010年4月13日火曜日

劇場とバル

昨晩は先日偶然通りかかって見つけたフラメンコ・ダンサー Sara Baras(サラ・バラス)の公演をハーゲンダッツ劇場に見に行った。


遅くにチケットを取ったのであまりよい席ではなかったものの、彼女のオーラは僕たちまで充分に届いて堪能した。
公演最終日だったので終盤はかなり盛り上がった。


連れ合いも大好きなフラメンコのすばらしい舞台を見て、随分興奮して、随分とリラックスしていた。
帰りにはバルをはしごして、痛飲してしまった(笑)
僕はクバータ(ラムコーク)を3杯ほど(笑)日本のラムの量を想像する事なかれ。グラスの半分以上です…(笑)
さめやらぬ舞台の興奮を語りながら。


今朝は頭の中の二日酔いモードとは裏腹に、スッキリとしたスペイン晴れ。
明日からはまた少し崩れるらしい。
これを乗り切ると、マドリードも本格的に夏を待つ姿勢だな。

2010年4月11日日曜日

予定と足踏

今、こちらでは夜中の3時。
夕べ、連れ合いのパソコンが壊れて、少しパニクりまして(笑)
何もパニクるほどのことではないのだが。

気持ちに余裕のない時にはそよ風が強風になり。

言葉が話せなくったって、というのは全くの嘘よ。
という嫁の気持ちは、話せる僕には頭でしか分からない(笑)

いや、すごい経験だ。
家族を外国に連れてくるというのは。

…なんだろう、
異種格闘技のプロデューサの気持ち?(笑)…


どうでもいいが、思い通りにならない、ということに。
歳を取る毎に弱くなる自分が情けないな。
柔軟性がない、 というのは言葉通りで。
「思い通り」の「思い」が、もう固い。

「思い」が「思い」の形にすらならなかった、あの頃は、どう思っていたんだろうな。

大学生の頃は、「歳を取らねば分からないことがある」という言葉に、それは単なる「想像力の欠如だ」と嘯いていたんだが。
「『想像』をする(本)体」が変わる、その詳細まで、考えが行っていなかった。

…いや、生きるべきです。
とりあえずね(笑)

【お知らせ】

連れ合いの使っている Acer のパソコンが4ヶ月も経たないのに、どうやら壊れたようです。
しばらく連れ合いの Blog の更新やメールがないと思いますがご承知ください。
手段が出来次第再開します。

2010年4月10日土曜日

構内と構外

10年前と比べると経済状態がよい、という事が一目で分かる証拠のひとつが、大学構内に駐車された車の数だ。
学生が車で大学に来ているということ。
大学は決して街の中心から遠いわけではない。
僕が住むマドリードの中心から地下鉄とバスで30分かからないのだから。


街を走る車も、昔は窓ガラスがなかったりしたものだが、今は立派な車が走っている。


昨日は前もって読んでおきたい本があったので早めに大学に行って、学食でボカディージョスをかじりながらページをくった。
以前は授業でプレゼンをする前の緊張をほぐそうと思って敢えてビールを1本飲んでいったりしたものだが、昨日文献を読みながら飲んでると結構いい気持ちになってしまった(笑)…控えよう…(笑)


授業はやはり、色んなスペイン語の例文をつぶさに吟味する授業で面白い。

夜は来る前にお世話になったスパニッシュコミュニケーションズの Oさんと彼女の彼氏の R君と一緒にお食事をした。


Oさんはいったん日本のお仕事を辞めてフラメンコを学びに来た。
R君は高校を卒業してからすぐスペインにサッカーを修行しにやってきている。もう6年になるそうだ。
いろいろお話をした。
意志のある青年達だ。
 
再来週、R君の出るサッカーの試合を見せてもらうことになった。
楽しみだなぁ。

2010年4月9日金曜日

変化と冷静

27の頃だった。ちょうど今から12年前。
スペインに来て少しだけ姿勢を変えたことがあった。
そうしないとあらゆるものを吸収できないな、と感じたから。

それまでは沢山の服を一生懸命着込んでいっていた。
これからは出来るだけ服を脱いでいこうと考えた。

抽象的で済みません。

そしたら随分と楽に色んなものを吸収できるようになった。


その姿勢は今でもなるべく保つようにしている。

人間は毎日変化する。
望もうとも望まずとも。
いい方向にも悪い方向にも。
しかし、変化する事に対して通常、僕らはあまり覚悟が出来ていない。
なんせ昨日の自分は今日の自分、そして今の自分だ、と強く信じているから。
そうでなきゃ、やってらんないよ、というのも分かる。

でも変わるんだなぁ。
いつでも覚悟していたい。
自分にも他人にも。

我らふたりと1匹も着実に変わっていて。
最近はスペインの街中で待ち合わせをしちゃったり(笑)


こゆきも散歩コースに落ち着いたゴールデンの友達が出来たり。
…まだまだ慣れないけど(笑)


今日は数年振りに母校でスペインの指導教官に会っていろいろ話をした。
スペインの大学のシステムもがらっと変わった。
この数年はそして特に今年度は、ボローニャプランというEU内での大学システムの統一化を図る計画が始動している。

大学院の授業に出た。
クラスの雰囲気も変わったように感じたが、これは恐らく、周りと自分に世代の差が生まれているせいだろう(笑)
教室の窓から見える風景は変わってないな。


帰りに連れ合いと待ち合わせて、10年前に住んでいた家の付近を散歩した。
こちらは少し荒れた感じがした。


以前からマンガ屋がいくつかあったのだが、これが店舗数を増やし、マドリードの小秋葉になっていた(笑)


帰りに通ったグランビアはこの前の日曜日で100周年。
そりゃぁ、随分と変わったんだろうな。
10年そこいらで、変わった、というのは、まだまだなのかな。