2011年12月25日日曜日

時間は余裕と散歩で

3ヶ月半振り。
この3ヶ月も人並みにいろいろとあり。
何と言っても、恐らくこの人生でもっとも忙しい時間を過ごしている。


人間がしっかりして行くことと何事に対しても柔軟な姿勢でいることは。
やはり「言葉」通り相反する面が多い。
しっかりして行けばまだ救われるが、筋肉が固くなって行くように心も体もただ固くなって行くだけではどうしようもない。


15年前に大学院を目指してスペインに行ったときに。
色んな環境の変化を肌で感じ、外から内を眺める機会にも恵まれて。
これからはどれだけ捨てて行けるかが大事だ、と思い。
それを意識して来たつもりだが。
実際、捨てるどころか余計なものをしょってしまったり、捨てるつもりはないのに思いがけないものを失ったりすると、フラフラな自分に愕然とする。


…などと考えることが実は、いろいろなものを捨て切れていない証拠であって。
不惑などとはほど遠く。
もうすぐ本厄も明けるが、来年はさらに波乱万丈の風。

…と、ほんとーに久しぶりにこゆきと散歩をしながら考える年の暮れです。


皆さん、よいお年をお迎えください。

2011年9月7日水曜日

変化は微細と大胆で

移動の多い夏である。
恐らく十何年振りの田舎での長期滞在。
…とは言っても合計して1週間くらいだけれど。

台風のときには雨戸を閉める。
この雨戸の出し方、しまい方を知る、同年代や教え子は居るまい。


台風が去った後、大雨の後は魚がよく釣れることを知る同年代や教え子は居るまい。


カモメが沖を見るのが好きなことを知る同年代や教え子は居るまい。


台風のお尻はいつも輝いていることを知る同年代や教え子は居るまい。


伊予では流しそうめんをそうめん流しというのが一般的であることを知る同年代や教え子は居るまい。


さて、以上の「居るまい節」どれが本当でどれが嘘でしょう。
これが分かる同年代や教え子は「居るまい」。

2011年8月25日木曜日

混沌は濃緑と濃藍で 2


小論理と大混沌の話の続きであるが。
少し教育の仕事に近づけて考えると。


小賢しい大人の小論理が、子ども・学生の大混沌を押さえられるわけがないのである。
しかも、小論理の論理が時代を経て一部変遷したりもする。
かつ、多くの大人がその小論理をうまく言語化できない。


小論理を学ばせるなら、固定化した言葉を読む方がよっぽど良い。
僕らがグタグタ言うより立派な諸先輩型が良い本をたくさん残してくれている。


とすると、僕らには何ができるのか。
ひとつに学ぶ環境を作ってあげるということ。
あとは、言葉は悪いが、一緒に遊んであげること、かっこつければ、一緒に学ぶことしかないと思う。
幼稚園から大学まで、同じか。
そりゃそうだ。

2011年8月24日水曜日

混沌は濃緑と濃藍で


都会の小論理が田舎の大混沌(カオス)を治められるはずがない。


テレビの、政権争いやタレントの進退など大混沌にとってみればなんのことはない。
小論理の中で小難しく装った茶番は、録音された小説。
分かり易いストーリを二重にも三重にも重ねて難しく見せる。


一方大混沌は、筋が見えない。
見えないが全体として非常に分かり易く美しい。
そのコアが見えないままに全てが合理的である。
そう、僕らは感じる。


小論理が大混沌を乗り越えようとするとき。
起こることは大体分かっている。
オーバーフローした出来事は、もはや確認するまでもなく、僕らの身の回りに。


僕らの小論理がどれだけ小さいのかをもう一度確認するには。
やはり一度、混沌に押しつぶされてみるしかないのかもしれない。


原チャで田舎をたらたら走りながら考えたこと、さっき。
実家に帰省中の身であります。


2011年8月14日日曜日

初物は驚嘆と快哉で

初体験は、いつでも何でも刺激的だ。


抜ける前のセミとの出会い。
誰ですか、あなたは?

抜け出した後の箱は、田舎の匂いと送り主の気配が漂う。


抜け出したやつのひとつが、冷蔵庫に入るには少し大き過ぎて。
割る。


夏の気配が部屋に充満。
飲み助にとって、酒の後の西瓜は格別。


珍しく連れ合いが僕の晩酌にしっかり付き合ってくれて。
そのつまみは六月始めに学会に行ったマドリードで行きつけのバルの店主が切り分けてくれた、ケソ・マンチェゴ。
もう固くなって厳しいかな、という僕らの予測を見事に裏切ってくれて。
日本酒にチーズ。

西瓜は櫛形。
これが一番美味しい。


チーズはちょっと興味があるけど、それ以外は…のお方が。
画面の向こうでふて寝する夏の宵。


そして!
9月にひとりで行って参りやす。
「あの」後、初めての東北。


こういうことがないと腰の重い人間ですが。
色々見て来よう。

2011年8月10日水曜日

溽暑は同僚と夕餉で

昨日も今日も暑い。
この夏もっとも暑い何日かに入るだろう。
最低気温が下がらないのが辛い。


昨日は。
去年スペインで一緒の時間を過ごした同僚たちと、Pのお宅にお邪魔して夕餉。
それにしても P は料理がうまい。


そして去年のあの頃を思い出す。


時間は止まるし流れる。


色んな話をしながら、飲んで食べて。
暑気も近寄れない有様で。
この上ない暑気払い。


こゆきも緊張しながら、大サービス。
久しぶりに美味しい生ハムを頬張って大満足。

またうちにも来てもらって今度つづきのお話をしましょう。

2011年8月8日月曜日

言葉は絶望と日常で

言葉を失いたい、というブログを書いたのはいつだったけな、と思って。
検索したら、あ今年だったかと。
このはかない願望は随分昔から、妄想訓練として持っている。


大体、社会人相手に授業をするときは、自分よりスペイン語ができる人が来ることを想定して案を練る。
そうすると少しだけ余裕をもった感じで応対ができるように、僕の場合は思う。
自分の本来の知識(?)を人に伝えられることなど、そうやすやすとはできないはずなので。
来た人々のスペイン語の経験に僕のスペイン語の解説がどれだけ馴染むか、ということだ。
ギリギリまで教材を考える。焼き直したり付け加えたり、全く変えたり。

こんな風景の中、頑張るのだけれど、まぁ冷や汗ばかりかいている。

社会人のクラスで得るものは多い。
スペイン語の文法を学ぼうとしてくるから、みんなが。
試験に受かるためや、単位を取りにだけくる人はひとりもいない。
目的が明確でないと、効率は落ちるばかりだ。
その中で。
あぁ、この事象をこう捉えていたんだ、とか、あ、そういう解釈もあるっけな、とか。
言葉との格闘の痕跡をきれいに見せてくれる瞬間が沢山あるからである。


しかし、それにしても。
教えているものはなんなのだろうな、といつも思う。
伝わるはずのない経験、でもなければ、それに基づいた知識でもない。
表面上シンクロした知識の一部とは言えるかもしれないが。
やはり、誰かが言っていたように、結局、スペイン語に集中する場を構えているだけなのかもね。僕らは。
自習の準備をしてあげているのだ。
ならやはりいい準備をせねば。


言葉を失ったときも、そしたら。
僕らは「在る」というだけで学びあえるのかもしれない。

2011年8月7日日曜日

休暇は音楽と芝居で

大学の前期の成績・評価を出し終えて。
仕事以外の自分のことに集中できる短い夏が来る。
もっとも僕の場合、自分のことと仕事は限りなく近い。
幸運なことだ。

昨日、6日はイスパニカでの集中講義の最終日で。
社会人へのスペイン語の講座はまさに2年くらい振りだったので少し緊張。
だったが、まぁ、まずくはなくてホッとした。

そのまま連れ合いと、知り合い所属、遊劇社ねこ印工務店、の「愛知のオンナ」を観劇。
劇団・劇場の規模とドラマの内容がいい塩梅で良かった。
今までの中でも見応え的には最高だった。

そして、
今日は夕方、わが愛する、矢野顕子のコンサートで狛江に。
…あぁ、また持っていかれた。
…いや、それを期待して行ってるんだけど。


最後の曲目発表は、まさに寄席ではないか(笑)

帰り道、連れ合いは知り合いの送別会があり立川で別れた。
その道でこの広告。
雑誌で見て知ってはいたが。


行かねばならん、この夏、これも。

…しかし、このようなイベントが続くと、この人は不満で。


真夏にもひなたぼっこが好きなひと。
夏は、散歩も時間を見計らわないと干涸びる。


しばらく留守番をさせると。
多分不安で熟睡もできない。
だから僕らが帰って来て落ち着くと…。


…熟睡中。
寝返りを打って…。


なるべく一緒に行けるところを探すこの7年間なんだけどね。
スペインまで来てくれた蛮勇なんだけどね。

2011年8月1日月曜日

夏風は青空と白雲で

随分振りの更新です。3ヶ月くらい振り?
4月から1年振りの多忙に振り回されていた今年度前半が終了しつつあります。

まぁ、しかし。
忙しいというのは気持次第なもので。
時には犬孝行や連れ合い孝行もせねばならず。
愛するゼミ生たちと飲みに行くことも大事なわけで。
それが生活のバランス、などどいうものか。




そうそう、みうらまぐろきっぷはお勧め。
今度は温泉に浸かりに行きたい。



愛媛に帰らねばならない用事も立て込んでいて。
これはこれで僕の心のどこかが、四国の空気と化学反応を起こして。



何とも言えない味わいが口や頭の中に広がったりもする。
田舎の風というのはいつの頃からか僕のなかではぬめりを持っていて。
それは時間の流れの緩さや、血縁のもの達というぬるさの中から感じ取られるものかもしれない。

昨日は連れ合いとその親友と竹やぶの中で行われるコンサートに行った。


つもりだったが、開始直前に大雨。
山の中で途方に暮れながら雨の止むのを待ち。



頃合いを見て山を下り。
こんなことでもなければ行くことのない東京郊外のベッドタウンの駅近で。
けがの功名の美味しい洋食レストランで晩ご飯を食べた。

図らずも色んなことがある、スペイン帰国から半年。
のこの頃です。

まだまだ暑さも逃げないでしょう。
皆様、お体にはどうぞ御自愛を。

2011年5月7日土曜日

GWは再会と名残で

ふもとっぱらの風景はFがいい写真を載せてくれて。
また直ぐに行きたくなる。
とりあえず、僕も焚火スターターセットでも買って、練習しとこ。


2日は狭間の授業で、大学に。
しかし、晩は広島から帰省している教え子と、帰国以来の大好きおでんやで。



卒業した教え子達は、どんどんいい顔になってくる。

3日はこゆきとゆっくり過ごすつもりで。


散歩の道々に春の花が。
花屋にも週末の母の日商戦で、色とりどりの。


色と匂いの春。


4日は神戸からの客(笑)教え子…
家でおしゃべりした後、井の頭公園を散歩。
そして、これもまた、吉祥寺の大好きなやきとり屋で。


5日は連れ合いの三十ん歳の誕生日。
夜景が見えるところで、という珍しいリクエストがあったので。
普段そういうリクエストはしない方なのですが、三十ん歳の心境の変化でしょうか(笑)
新宿のイタリアレストランで。



6日は大学での授業の後、ゼミ生との初飲み。
大勢と飲むと皆と話せない、話足りない。
そして、ここにも懐かしい顔がやって来た。




いや、引き続き、色んな顔と会った1週間。
心が本当に日本に戻ってきた感じ。


でも外食続きだったので、週末はこゆきとゆっくりの家時間。