2011年2月22日火曜日

季節と巡会

大学に行く途中の道に。
アーモンドの花が咲いた。


桜かと思うと大体アーモンド。
もうすぐ帰国だなぁ、と頭では繰り返していたけど。
花を見て、はっとした。ドキッとした。
何かを突きつけられた感じ。

先日セラルボ美術館に行った。


公爵の邸宅をそのまま美術館にしたもの。
豪奢な造りと調度品は目を引くものばかり。


王宮もそうだが、このような場所では、時計、が装飾、数、共に目立つ。
たくさんの豪華な時計が至る所に置いてある。
17世紀後半から20世紀初頭のものだ。

時計の針は、僕らの生活をどのような物語に変えたのか。
時を正確?に知ることは、僕らの生活を劇的に変えたはずだ。
どうしてもあの時計の数を見せつけられると考える。

時計の針のない生活は、自然の変化に敏感な生活であったはずだろう。
一日にしても、季節にしても。
体外にしても、体内の変化にしても。

僕らは近代に、「手軽な」時間を持ち込んで。
僕らの体までも、あの針の刻みに合わせようとして来た。
色んなことに敏感になり、いろんなものを鈍感にしたのだろう。

夏に続き、春もスペインの我が家は多忙です(笑)
大体予測はしてたけどね。
帰国まで来客と、しなければならないことでもう、時間の隙間がありません(笑)

2011年2月16日水曜日

時間と再会

数日前から高橋源一郎氏が Twitter とほぼ日の連携で「小説ラジオ」をやっている。
その中で昨日だったか、神話的時間を子どもと老人は持つ。
という魅力的なお話をしていた。

僕も違う角度からちょうど似たようなことを1年弱前に書いたが。
僕は、子どもや老人でなくとも、いつでも僕らは神話的時間を過ごしていると思う。
(神話的時間、については Twitter の @takagengen で)
それは子どもや老人に限ると「神話的」時間と修飾されようが。
もっと一般的に言えば「物語的」時間、と呼びたい。
もちろんインテリ源ちゃんはそんなことは分かって言ってるわけだ。

一昨日と昨日、僕は楽しい再会を三つした。
ひとつは6年ぶり。
ひとつは10年ぶり。
最後は1年半ぶりくらいかな。

ひとつは Twitter 上で。
ひとつは突然我が家を尋ねて来てくれて。
最後は待ち合わせをした。

6年や10年や1年半という、計量可能な基準が、あっという間に "0" に近くなり。
それぞれに何年も前の思い出が、手の中に、目の前に、出現するわけだ。
この、時を越えて出現する、という「実感」こそが、「物語的」であると思う。
そしてそれはまぎれもなくリアル。
子どもや老人はそのリアリティーがより日常的であることは間違いない。

で、三つの再会はたくさん僕の中のものを刺激してくれた。
また、おいおい書くかも知れません。

2011年2月11日金曜日

冷蔵と保存

何年も花粉症を体験していない連れ合いが。
「どうも花粉症になったみたい」
と数日前。
昔日本で忙しいときになったことがあるけど、すぐに治ったと。
「やっぱスペインの生活はストレスフルなのかなぁ」と。
花粉症はストレスだけが原因のわけはないが。

あったかい日が続いている。


…といっていると。
この数日、報道で、マドリード、バルセロナの大気汚染が大きく取り上げられる。
ひどいらしい。
"boina(ベレー帽)" と呼ばれる、光化学スモッグだろう。
街をすっぽり覆っている映像が。
鼻水、これが大きな要因かもな。
暖かく、大気の流れが少ないとこうなるらしい。
部屋に入ると治まる。


今朝は日本は各地で雪の模様だが。
スペインは暖かい。

暖かいと、こゆきの餌や、野菜や、肉や。
何でもかんでも冷蔵庫にしまう。

「語学学校で A がね」
と連れ合いが今日。
「チョリソやハモンは生のものでも冷蔵庫に入れる必要はないって」
…そりゃそうだ。
保存食だもんな。


保存食は土地の名物になる割合が高い。と思う。
先人の知恵の結集だからかな。

2011年2月7日月曜日

風車と物語

風車と言えば、向かって行く。
ドン・キホーテ。


マドリードからバスで2時間ちょいの町。
コンスエグラ。


風車を見るためにやって来た。


本当にそれだけ。


しかし、お昼ご飯の。
ラ・マンチャ料理は、むぅ〜、たまらんかった。
特にヤギの乳のスープ。

2011年2月3日木曜日

終盤と観光

10年前もそうだったけれど。
日本でもそうなんだけど。
近くにあると、まぁその内、で動かないことが多い。
ジブリは市民枠があるのに行ってないなぁ。


スペインも残すところひと月半となって。
あそこも行かなきゃ、ここも行っとかなきゃ、と連れ合いが動き出した。
僕もちょうど、大学の前期と後期の間の短い休み。


日帰りでちょっと遠出をしたりすると。
こゆきがお留守番になることが多いので。
空いた日にはなるべく長い散歩に連れ出してやる。


春に向かって、マドリードの空は不安定で。
太陽が顔を出さないと寒いが。
出るとポカポカ。


こゆきも春に向けてか。
帰国を何となく察知してか。
動きが活発。


今日もこれからレティーロに。
今週はいい陽気に包まれる予定。