七万の
皮膚の間を溶かしゆく
君の歌声
夏夜の涙
(『サザンの屋号』(出版未定))
夏、透明
午後の陽射しの
窓に反射(かえ)り
床を抱いて
涼やかな午睡
(『メス犬のひとりごと』(出版未定))
歌は熱い叫びか?
甘い囁きなのか?
この胸に響くはメロディ
(『I AM YOUR SINGER』より)
別れ際のカタルシス
死に向けて限り無く
浄化するのか知らん
(『8月の息』(出版未定))
夏の午後
黄色い水のその上で
はじける白波
酔いどれサーファー
(『8.4 は生ビールの日』(出版未定))
夜明けは世界的だ
みなの上に降りて
静かに広がりゆく
夜明けは世界的だ
(『8月の息』(出版未定))
ふと見れば
樹冠の見ゆる
その窓は
何処かの窓と
同じにてあり
(『セニョール・ホニの涙』(出版未定))
年振るは
「年齢」とでは
計られじ
君と僕との
肌の馴染みよ
(『セニョール・ホニの涙』(出版未定))