季節には色がある。
ちょっと前に、「景観」は人も含む、と書いた。
家を一歩出ると、その景観の中に僕らは入り込むわけだ。
もちろん家の中だってひとつの景観であるのだが。
スペインの景観。
3ヶ月前、来た当初は、馴染めない景観に外に出ると体のどこかがいつも反応していた。
頭も体の一部。
それが、慣れ、という人間の優れた能力と。
それなりに周りを観察してきたことで。
随分と、景観に過剰反応しないようになった。
人が景観に馴染むように、景観も人に馴染む。
周りのスペイン人と僕らが馴染む、仲良くなる、という言い方が分かり易いかな。
ひとつの例として。
スペインの夏の緑もなんか自分たちのもののように感じ。
青空も、息を溜めずに、きれいだね、と、言うように。
本当は自分たちの景観にはなかった季節の色にあまり驚かなくなった。
それでも、時々ふと気付くと、やはり僕らは少し緊張して歩いていたり…。
それは、ちょうど地面の上数ミリに浮かんでいる感じ(笑)
その意味で、以前も今も一番景観に馴染んでいるのは、こゆきだな。
国際的とはやはり、矛盾しているが、国際的ではないことなんだな。
なぁ、こゆき。
お前の目に映る、スペインの景観って、どんなんだ?