2010年11月23日火曜日

医学と言語

分かり易いからだ。
そして説明し易いからだ。
二項対立の起点は。
左右、前後、上下。

このテーマを頭で反芻するとき。
いつも頭に浮かぶのは、医者の親友Y。

大学時代、田無(今の西東京市)の狭いワンルームで、よくベロベロに酔っぱらいながら。
今思えば、構造主義、の中でも、二項対立について話した。

患者にきかれて一番困るのはな…
原因は何ですか、ということなんだよ。
病気の原因がひとつのわけないじゃないか。
色んな原因が重なってその病状が現れるわけだ。

…とか、散々話したあとで。

多田富雄(死んじゃったなぁ…)の「免疫の意味論」なんか読んでるとさ。
アレルギーの原因はやっぱこれが根本じゃないかと思うんだよ、オレは。
と、ついついこんなうっかりを言うと。

…だからなぁ、それがおかしいんだよ、と。
あの慧眼が。

言語も実はそうだと思っている。
二つ(以上)に分ける。
その間がグラデュエートになる、なんてのはまだ二項対立の呪縛の中。
違うディメンションがいくつか存在する。
違う空間(分野、領域)ではなく。
軸が重なりあう中で。
加えて分かり易く。
それを探さなくちゃいけない、21世紀は。
…根気が要るけどね。