若くないといけない、とか、歳を重ねないといけない、という言説に対しては、芸術は年齢ではない、と言うことができる。
だけど、芸術は最終的に人間性だ、という時には、なにか年齢が絡んでいるように見える。
水曜日の夕方に Suma Flamenca というタイトルの一連の公演のひとつ、Manolo Sanlúcar のギターを聴いてきた。
また忘れられない演奏に出会った。
研ぎすまされた、という演奏では決してない。
前日に左半身の麻痺をもたらす発作があったらしい。
演奏の前半は、確かに、もどかしそうに弾いているというのが素人目にも分かった。
しかし、後半は。
繊細で且つ大胆。この言葉は、曖昧に素晴らしいものをさすときに便利だ(笑)
しかし、そのものであった。
フラメンコギターというのは、その力強さ故に、その強さをアピールするが故に、雑な演奏になったものを聴くことはままあることだ。
バランスなのである。
繊細な音の粒の連打と、かき鳴らすあのラスゲアードの騒音の。
そして演奏の間につぶやく、あの言葉。
高田渡を彷彿とさせる(笑)、プロの言葉。
しばらく聴き込んでみようと思う。
Mixiのpepeです。
返信削除Manolo Sanlúcar まだご存命だったんですね。
『al viento』っていうアルバムをむかし聞きまくっていましたので、いまでもそのクリアな音が脳裏をかすめます。
> pepeさん
返信削除そうですか。聴いてましたか。
恥ずかしながら、僕は初めて聴いたので、本当にビックリしました。
いいですねぇ。
芸術に対する姿勢にも共感しました。
そうですね。
返信削除天秤に載せる物の違いはあれ、何事もバランスですよ。
音楽に限らず、絵画、料理などでもね。
とは言っても、載せる条件次第でバランスの感じ方も変わる。
年齢や、個人の好みによっても違うしね。
それに人間性や人生観などを加えると、バランスの構造がより複雑になって、訳がわからなくなっていまう。
で結局、自分の感性が頼りってことになるのかなあ。
> きりやんさん
返信削除バランス。
一言でいうと、一言なんですが。
何事もバランスで、何事もそのバランスをとるのは難しいですよねぇ。
そうでうね。難しいですね。
返信削除だからこそ探求する意味あるんでしょうけどね。