あさぼらけ
湾に臨んだ堤防で
波をみる父
地球(ほし)の脈取り
(『セニョール・ホニの涙』(出版未定))

色に酔う
梅雨の雫の花びらに
淡い口づけ
終わらぬ温さ
(『R−18の疑問』(出版未定))

空の色
都市(まち)の匂いが
見えずとも
苦きコーヒーの
味の広がる
(『スペイン恋歌』(出版未定))

赤黄色
どんな国かときかるれば
赤黄色なり
食事や旗や
(『スペイン恋歌』(出版未定))

光の前に生まれし
ロゴスは
肉体の軛(くびき)を
気にも留めずに
(『死刑囚のつぶやき』(出版未定))

神田川
梅雨の重きに
ヘドロを湛え
黒き川面に
岸辺は若緑(みどり)
(『六月の心』(出版未定))

飲んじゃダメ!
とはまさか言わないけれど
かまって欲しい
酔うその前に
(『メス犬のひとりごと』(出版未定))