2009年8月4日火曜日

麦酒は金

町の窓の数だけ
生きる命よ
泡沫の
弾く数より
多し少なし

(『八月の花』(出版未定))

2009年8月3日月曜日

視線は銀

変わらない朝の駅前
灰景色
アルゼンチンの眼で
焼直し

(『八月の花』(出版未定))

2009年8月1日土曜日

花火は朱

音が追い
散り行く火花を
初恋の終わりに見たり
夏雄花

(『八月の花』(出版未定))

2009年7月29日水曜日

低音は黒

蝉の出す
重層低音背に受けて
空間に舞う
ペンのスタッカート

(『七月の質』(出版未定))

2009年7月28日火曜日

夕飯は黄

遠き地の
味を誠に味わえば
風に添えらる
サフラン黄の

(『七月の質』(出版未定))

2009年7月24日金曜日

花火は赤

七色の光を垂らし
夏の黒
弾ける音も
闇に滲みて

(『七月の質』(出版未定))

2009年7月23日木曜日

夏曇は灰

夏曇り
照らぬ陽のもと
なほ冷めぬ
残る熱気を
持て余しおり

(『七月の質』(出版未定))