
古の匠の築く
木の色は
言葉の紡ぎに
似たりて
目眩
(『三月は燦々と』(出版未定))

つと不意に
降りくる眠り
まぶた指し
春であろうが
朝であろうが
(『メス犬のひとりごと』(出版未定))

照らされる
手彫り唐草
細密の
栃木で見るは
などかグラナダ
(『三月は燦々と』(出版未定))

飛行機の
雲を突き抜く
その瞬き
ロゴスの
言葉を離るるを聴き
(『スペイン恋歌』(出版未定))

光る雲
変わる青空
仰ぎ見て
時と影井の
神に驚く
(『三月は燦々と』(出版未定))

夕歩き
上着一枚脱ぎ捨てて
早咲きの花
独り占めして
(『三月は燦々と』(出版未定))

タンとハツ
カシラ砂肝
カワにシロ
ツクネはタレで
けむりモクモク
(『三月は燦々と』(出版未定))