
夢現
唸る列車の
風を差し
眠る空気の
虚を抱き居り
(『六月の六角』(出版未定))

嫁どもの
見おる此岸は
あの人の
見よる彼岸と
如何に違わん
(『嫁の夢』(出版未定))

ベルグソン
先のフロイト
ややプラトン
よいの気勢を
矛先に乗せ
(『酔っぱらいのうた』(出版未定))

人情の
影に隠れて
この四十(よそ)を
流れた報いを
宵酒に乗せ
(『五月の誤解』(出版未定))

スパム抜き
ゴーヤだらけの
チャンプルは
にがいうまいで
舌が踊りて
(『五月の誤解』(出版未定))

きた向かう
旅の途中に
よい酒よ
まだ見ぬ風の
冷ややかに乗り
(『五月の誤解』(出版未定))

雨便り
届いた空を
返り見て
まだ来ぬ夏を
諦めず待ち
(『五月の誤解』(出版未定))