
におえども
姿も見えず
金木犀
いる筈もない
あなたの面影
(『いとしのエリィ』(出版未定))

開くたび
受信ボックス埋めつくす
君のメールを
消せぬこの朝
(『いとしのエリィ』(出版未定))

必然と思いし
出逢いも
別れては
偶然の砂浜の
一粒
(『いとしのエリィ』(出版未定))

ふと覗けば
粗い粒子の間に
夏の色が溶けて
熱気を抱き
我を襲えり
(『十月の充足』(出版未定))

茜まえ
「もういいかい」
垣根の向こうで
「まぁだだよ」
垣根を越えて
我を呼ぶ声
(『9月の空気』(出版未定))

あの頃を想い
「大好き」が
「好き」にかなわぬことを
また確かめ居り
(『九月の空気』(出版未定))

いざや昔
緑深まる
関ケ原
もののふ共が
東や西に
(『八月の花』(出版未定))