2010年7月30日金曜日

極暑と発汗

あ”ぁ”〜、また暑くなってきた、スペイン。
去年に比べると暑くない、…という比較の問題ではなくなってくる(笑)

ということでスペイン、夏、バケーション、小ネタ。


行きつけの安スーパー。
自社ブランドが多い。
ディア・コーラ・ライト、30円なり。
若干薄い。


「散歩、この時間はもうやだ、足、熱いもん。…早起きしてくれぃ!」
「ごめん」


バルもこれからひと月は休みになるところが多い。
行きつけのバル、もう既に3軒休みに突入(泣)


ニカの店イーリスはまだやっている。
しかしここも8月5日からひと月休み(泣)
ということで8月にいらっしゃる皆さま、ごめんなさいよ。


「バケーション中、雨が降ったら、ホテル代返しますっ!」
という旅行会社の広告。地下鉄の壁に。
…まじかっ!(笑)…熱帯雨林に行ってもかっ!(笑)
…と即突っ込んだ(笑)

…えーっと、熱帯雨林にわざわざバケーションには行かないわな。
ビーチの話でした。
それにしてもな…、で、おあとがよろしいようで。

2010年7月28日水曜日

送付と時間

高校時代の大親友に頼まれたら断れまい。
というのは、嘘で。
結構楽しんでやった。
どこにいても、知らない世界をのぞくのは楽しい。

このページの左の "Amigos" の欄に「遊体力学」というリンクがあるが。
僕の高校時代の同級生で、兵庫在住の一級建築士、飲みも一級のF君である。
彼がアウトドアグッズおたく。
アウトドアおたくではない。
グッズおたく(笑)
…あ、もちろん、集めるだけではなくて、キャンプもやるんだけど、それはリンク先で確認して下さい(笑)

彼が、だ。
スペインからあるテントを購入して送れ、と指令を出してきた(笑)
それも、廃番になる、スレスレのやつ。
「廃番」とか「廃番スレスレ」はたまらないらしい、奴には(笑)
探しましたよ、足とネットを使って。
そしてあるテントを、買って送った!

証明書付きの国際小包は、今は送付経過がネットで辿れる。
それがとっても面白くて。
ご覧あれ。


スペイン内でかかった、不明のながぁい日数。
そして日本到着後の迅速さ。
プラス、日本に入ってからの細かい通達。

おかしくてねぇ(笑)
この一枚に色んなことがつまっています。

2010年7月27日火曜日

大学と時間

学生来訪者、ふたり目。
とはいっても、彼女は先月末から半年間在西の予定。


週末、マドリード観光をしに、北の町、ソリアからバスに乗ってやってきた。
なんか、立派なカメラを持って。みんなの注目の的。


いつものようにこゆきの散歩がてら、マドリードの観光をして。


こゆきも日本人の方が落ち着くようで、慣れが早い。
Aさんには特になつくのが早かった。
柔らかいんだな、物腰が。


そして、バルで、うちで、色んな話をした。


ちょっとアナロジックにいえば。

スペイン人は本当に身の丈を知っている。
それは未だ残る、貴族・平民文化の社会的構成もあるが。
未だ、貴族は貴族だし、平民は貴族にはなれない。
マイナスの意味ではなく、自分の身の丈を知って、そこで本当に一生懸命頑張る。
身の丈を知ると、余計なプレッシャーがなく、楽しみながら頑張ることが出来る。
そして実力を発揮できる。

象は蟻になれないし、蟻は象のようには歩けない。
無理をすると、隣の象に踏みつぶされてしまう。


日本という国はブランド社会で、物質的にもそうだが、精神的にそうなのが少し困ったところだ。
ビトンやチャネル(スペインではシャネルをこう呼ぶ(笑))は買えるが。
精神的、社会的な、例えば身分や、学歴、というのはお金ではなかなか難しい。
最近では、セレブ、なんてのがそうかも。

皇族になるのは難しいが、日本は出世して成り上がることが割と簡単な国だ。
出世ってなに?っていう純粋な疑問は置いといて。
そこで、セレブ、というブランドを冠したりする。
成り上がりは「セレブ」とは呼ばないのかな?でも今は一緒になってるよね。

「どう成功したか」が大切なのに「セレブ」というひとくくりになる。
「東大」でどう勉強したかが大事なのに「高学歴」でひとくくりにして判断する。
どのように高機能で丈夫なものかを確かめもせずに「ビトン」だから買う。
僕は世代論が大嫌いだが、日本って「〜世代」って好きでしょ。

ブランドで判断するのは、つまり、そこで思考を停止している、ということ。


というような話をしたわけです。
シュウカツ前のうら若き乙女と、そして、百戦錬磨の連れ合いと、知らんぷりのこゆきと(笑)

スペインはブランドはないなぁ。
ひとり一人がミニブランドのように濃い。
これは見習わなくちゃ。

そして裏返すと。
みんな楽して幸せになりたいよなぁ、と叫んでいた、忌野清志郎が、そのままスペインでは生きているような気がするのは僕だけかな(笑)

2010年7月24日土曜日

査証と旅行

スペインに来てビザの印刷ミスで色々あったが、しばらく前に身分証明書も出てそれも落ち着いた。
来て4ヶ月になるが、早、8ヶ月先の帰る際の準備がいくつか必要になる。

ひとつは1年オープンで取った航空券の帰りのチケットの確定。
1年前には1年後のフライトプランがまだないらしく、仮押さえで別の便を取っていたが、それを改めて帰る当日のものに変更。


もうひとつはこゆきの狂犬病予防接種。
帰るまでに一度こちらでやって、証明書をもらう必要があった。
昨日、それを実行。

その際に、しばらく先にフランスやイタリアにこゆきも連れて行く予定があるので、ペットパスポートも作っちゃおうということで。


これがあると、イギリスを初めとする一部の地域を除いて、こゆきはEU内を自由に行き来できるのだ。


ちなみに国内線(EU内線)だと飛行機1機に乗せられるペットは2頭まで。
一番後ろの2席だと思う。


そして狂犬病予防の証明。
別途、帰国用のペット輸入証明書にも記入してもらった。

日本の入国手続きで一番大変なのは僕らではなく、こゆき。
島国には動植物の持ち込みが難しいのだ。
イギリスも然り。

ヨーロッパ内は、しかし、ペットの移動は本当に自由です。
うらやましい。


2010年7月23日金曜日

経験と理解

では、「正義」や「愛情」はないのですか?
と問われれば、ある。
最初からある。


「正しい」は僕らの中に最初からあるのだ。
親や社会から教えられなくてもある。
言葉を他人と共有しなくてもある。

ないものは分からない。
あるものしか分けられない。

「正」を共有しようとしてその過程で失敗する惨事よりも、残念ながら何らかの事故や障害でこの「正」を持てなくて起こる事件は悲惨だ。
皆が分からない。
また無理に分かろうとしてより悲惨な方向へ行きかねない。
現代の人って、分からないものを分からないままに分かる、分からないものとして分かるのが不得意。


個人の歴史を見ても、言葉は最初から全て揃ってあったはずだ。
それを一生懸命理解して覚えようとしてきた。
人類の歴史を見てもそうなのだ。
人類は言葉を一生懸命理解して覚えようとしてきた。
「はじめにことばありき」


中高時代に古文を読んで、なんで分かるんだろうと不思議だった。
経験を共有してないのにどうして言葉を共有できるのか。
千年前に人の言った、書いた言葉が「分かる」のか。
たくさん誤解しつつも。

時間を空間に換えれば、外国語の習得も同じ。

反対だった。
初めからあった言葉が、今の僕と千年前のあの人の経験をクロスオーバーさせてくれようとするのだ。地球の裏側の人の生活を手元に引き寄せてくれる。
言葉以前の言葉を言葉が教えてくれようとする。
個人の歴史では、あなたのいない(本当にいなかったのか?(笑))時空の経験を、言葉というタイムマシーン&どこでもドアがあなたの経験の中に入れようとする、という何ともSFちっくな。

経験とか生活を共有する、という言い方も、こうなってくると正確ではない。
言葉の持つあの神妙な息づかいを嗅ぎ取る。ときに自分の経験に照らし合わせながら。
…その行為を意味っていうのかなぁ。やっぱり大変だこりゃ。
…ね、こゆき。

理解と経験

言葉には形式と内容がある。
ごく簡単に言うと、その場合の形式とは、音声や文字で、内容とはそれらの言葉が表す意味、言葉によって皆が理解している「あれ」だ。


意味、は本当に難しい。

またまたごく簡単に大ざっぱに言ってしまえば。
「意味」とは話者同士の経験の共有、あるいは照応、とも表現できる。


では日常、明確に体験できない言葉の意味はどうなるんですか?
例えば、概念、の「正義」とか「愛情」とかいった抽象名詞は?

これは多くが「言葉でもって」言葉の意味を体験する。
つまり、本で読んだり、人との話の中でその言葉を聞いたり、メディアできいたり。
そして、ある特定の状況や、自分の心や頭の中で、ぼんやりと、じんわりと感じている感覚とその「言葉」を勝手に結びつけて、その「言葉の意味を理解しようとする」。
「意味を理解しようとする」というのは、繰り返すが、他の人と経験を共有した、あの人はこの言葉でこの感覚のことを表現しようとしているのだ、と自分が納得すること。

だから、「正義」とか「愛情」とかいう言葉は、形式(音声や文字)は共有されていても、意味は殆ど各自が勝手に定義していると言ってよい。
「リンゴ」と言って、種類や色は様々であれ、リンゴを差し出すことは出来る。
「正義」と言って無理に差し出そうとすると、大体いい加減な、他方から見ると「悪」であるということになりかねない。
近代の歴史をみれは歴然で…。


「わたしはお腹が痛いのよ」
こゆきは下痢をすることでしかそれを表せない。
今回発見したのは、暑いときと同じように舌を出して暑くないのに、ハァハァ、やってるのは「苦しい」という彼女の言葉である、ということ。
そして、下痢をする様を他人には見られたくない、という彼女の行動。
僕が席を外したときにだけ、する。
だからハァハァしてるときは少し居なくなってやればいい。


経験でしか紡げない彼女達の「言葉」は理解してやると本当に純粋だ。
「正義」や「愛情」なんていう抽象概念が本当に低俗に思えてくる。
そして、反対に、動物であれ人間であれ、一緒に同じ経験をする、ということの大切さも見えてくる。
言葉は、同じ経験、同じ生活の上で本当の力を発揮する。
頭だけでこね回した言葉は、危険である。
言葉以前の言葉を大事にすることだなぁ。

と今回のこゆきゲリピー事件で考えたこと。

2010年7月20日火曜日

30と学習

ふむ、久しぶりにいい対談を読んだ。

この Blog は学生さんが読む頻度が高いので読んでもらえたらいいかな。
と、ちょっと本来の職業を思い出しまして。

僕もよく特にゼミ生たちに、30までは好きなことしても大丈夫。
でも、30を過ぎたらとたんに相手にされなくなるから、30までに道を付けなさい。
と、偉そうに言っている(笑)
言っている本人が30を越えてからも非成人的なことをして辛い目に遭っているのだから、まぁ、間違いではない(笑)

そして、学ぶ、という姿勢について。
この対談の中では答えはもちろん出てないのだが。
いい具合ですね。なんとも。

ということで。

ほぼ日刊イトイ新聞 2010/7/20
『小林薫さんと、居酒屋ごはん』

2010年7月19日月曜日

移動と恩恵

「恩恵シリーズ」第2弾。

スペインは、交通費も安い。
市内中のバス、地下鉄は一度乗って降りるまでは一律料金、1€。


上から、1回券=1€=110円。
2番目、10回券=9€=1000円。
一番下は、定期で1月分。5000円弱。

5000円弱でマドリードのバス、地下鉄がひと月乗り放題になる。
適用ゾーンに依るのだが。


これは東京も見習って欲しいよなぁ。
経済対策の筆頭に挙げて欲しい。
もっともっと動くようになると思うのだが。
特に学生を見ていると、交通費が障害になってることがよく分かる。
都営から営団に乗り換えたくないもんなぁ(笑)

タクシーはどうだろう。
そうだなぁ、多分5分の1くらいだ。スペインは日本の。


空港から少し手数料を余計に取られて、マドリードの中心まで 30€=3300円。
40分弱は乗る。
マドリード市内ならどこに行っても最大10€=1100円前後だと思う。

とにかく、スペインはフットワークがよろしい。
観光立国スペイン。
海外から観光客を呼び込むなら、日本、この辺りから改革して欲しい。
住んでる人はもっと喜ぶよ。

2010年7月18日日曜日

食事と恩恵

バル、と言うのは、そんなにいいのかい、という人に。
一例を。
昨日の晩。


上から行きます。
"Caña de Cerveza"「生ビール」。奥に見えるやつ。
コップ一杯。1.3€=150円。


2番目。
"Copa de Cerveza Doble"「倍サイズの生ビール」。
2.4€=250円。


"Copa de Vino de la Casa"「ハウスワイン、グラス」。
適当な写真がないけど、日本のグラスワインと同じ。ただし大盛り(笑)
1€=110円。

最後に。
"Tinto Verano"「赤ワインのカセーラ割り、ベルモットが少々」
2€=220円。


レシートの一番左端がグラス数。
ふたりで9杯飲んで税込み14.40€=1600円。

問題はおつまみ。
ひとつも頼んでおりません。
上下の写真に出てくる食べ物のは全て、お酒に添えられるタパス、ただっす(お兄さんギャグ)

クリームチーズのオープンサンド。
パテのオープンサンド。
フライドポテト。
鳥の手羽。
ミニパイ。
パエーヤ。
イワシのフライ。


少しずつだけど。
それでお腹いっぱい。

豊かだぁ。

2010年7月16日金曜日

散歩と友達

この数日、少し涼しい。
暑い盛りには40℃に達するマドリードで、疲れ果てずにやって行けるのは最低気温が見ての通りだから。
夜はぐっすり寝られるのだ。
冷房をかけないで。



こゆきの散歩もなるべく早く出ないと。
こゆきの丸焼きになっちゃうから。
でなくても、足が熱くて歩けない。


それでも必ず朝に、そして夕方にも散歩に連れて行ってもらうこゆきを見て。
上の方から…。

「おい、おまえいいなぁ〜。オレも出てぇ〜よ」


とか、
「あら、新入りさん、私の島を荒らさないでね」


とか(笑)

昼間は人も動物も外には出たくないもんなぁ。


2010年7月15日木曜日

疲労と一息

この数日、色んな人と会う仕事をしたので。
少し疲れた。
こんな仕事をしているのに、基本的に人嫌いである。
こんな仕事してるからか…。
ひとり酒手酌の会、会長である。

昨日はアルカラに行ってきた。
語学学校への表敬訪問。
暑かったなぁ。


今朝起きると存外にひんやりしていたので、朝レティーロを敢行。
だるい体を洗う気持ちで。


朝の公園というのは本当にいい。
日本でもスペインでも。

10年前はもっと危ない公園であまり来たくない場所だったのだが、今や、警察官がたくさん。朝から。
までもそれは、基本的に安全ではない、ということではある(笑)


気持ちイイ。

帰り道。
ソル広場でデモをする人々。


バケーションの時期はデモ、ストも結構増える。
地下鉄はまたストで今日は50%の運行状態。

レティーロから帰ってからは、今日はゆっくりと過ごした。
自分の体にストされた気分で。

2010年7月13日火曜日

待受と熱気

始まる前も色んなことに驚かされたが。



大手デパートの支店が、サッカーの決勝があるからと、早めに閉店。

終わってからも、色々と…。

今日は今の僕と同じく、短期間ではあるがスペインに在外研究で来ているK外語のY先生と会食、というか会飲(笑)


明日、こちらで大学の留学先として世話になっている大学付属の語学学校に挨拶回りをするその打ち合せをかねて。


何件目かのバルのテラスで飲んでいて、ふと、グラン・ビアを見ると、なんかすごい人だかり。
バルのカマレーロ(ウェイター)に訊くと、代表選手のご帰還を待つ人々、やっぱり。


いつ来るの?と通りの人に訊くと。
「誰も知らないんだよ、6時か7時頃始まるんじゃないかと言ってるけど、ここに来るのは分かんない」
……(笑)


でそれから3時間後、テレビで中継されました。
いや〜、今日はどの局も丸一日特番だったなぁ。
エロエ(ヒーロー)たちのご帰還だ、仕様があるまい。

2010年7月12日月曜日

W杯と優勝

カンペオ〜ネス♪カンペオ〜ネス♪



カンペオ〜ネス♪カンペオ〜ネス♪



カンペオ〜ネス♪カンペオ〜ネス♪

2010年7月10日土曜日

見送と一刺

「先生、刺して下さい」


と穏やかではない口調で。

4日前にやってきた卒業生のU君が、もう今日10日に帰国する。
昨日の夕方「牛追い祭り」サン・フェルミン祭からバヤドリードを経由して帰って来た。
そして、この旅行最後の夜、再びマドリードでバル巡り。


ちょっとずつ美味しいものを食べて、少し飲んで移動。


途中、こゆきの散歩にも同行してもらって。


もちろん、最後はイーリスで。
ニカも笑いながら、いっぱいサービスしてくれた。


最後にうちで2時くらいまで飲んで就寝。
今朝は再びイーリスでカフェ・コン・レチェ(カフェオレ)とチュロスとポラス。
典型的なスペインの朝。


カマレーラ(ウェイトレス)のスサナも一緒に。


最後にうちのパティオ(中庭)で。

今朝から何度も、
「先生、刺して下さい」…

とは、怪我して入院して、帰りを1週間延ばしたい彼の言い草…(笑)
空港ではひとりでバルで泣いて、隣のスペイン人に慰められる計画らしい。

U君、楽しかったなぁ。
また来るのを待ってるよ。